放課後の教室棟

雑記。メインテーマは音楽。様々なジャンルに手を出していければと思います。当面はアクティブ度外視で、書きたいことを綴ります。

RADWIMPSの変遷

空前絶後のヒットを記録した『君の名は。』の劇中歌&主題歌を担当し,『前前前世』で2016年の紅白歌合戦に出場したRADWIMPS.今や国民的バンドと呼んで然るべき存在だろう.

 

RADWIMPSはデビュー当初から振り返ると,音楽性の転轍点とも言える地点が幾つかある.今回はそれを振り返ってみようと思う.

 

第一章 -「君が好きだ!」-

この時代は具体的に,『RADWIMPS』から『RADWIMPS 2 〜発展途上〜』までを指す.代表的な歌詞を引用してみよう.

 

君が僕をいつまでも好きでいてくれると言うのなら

ほんとに僕はいつまでも君を好きでいられるのになあ

(「ずっと大好きだよ」「ほんと?...」)

 

君からの電話が鳴る度 僕の心はウキウキ

君に会うと何故か気取っちゃうけど 内心はドキドキドキドキ

(さみしい僕)

 

一言で言うと,こっ恥ずかしい.聴いているこっちが恥ずかしくなってくる.こんな歌詞を書いている人が数年後に"互いの砂時計眺めながらキスをしようよ 「さよなら」から一番遠い場所で待ち合わせよう(スパークル)"なんて叙情的なことを歌っているって,信じられますか?

 

ただ本人も恥ずかしいと思っているのか,LIVEでは殆どこの時期の曲を歌わない.数年前に『夢見月に何想ふ』を演奏したと聴いて驚いた記憶があるくらい.『音の葉』とか好きなんだけどなあ.

 

それと声.誰だよ.変わりすぎだよ.最近の楽曲を聴いてからこの時期の楽曲を聴くと,マジで一瞬同一人物なのか分からなくなるのでオススメです.

 

第二章-恋愛の荒波に飲まれて-

この時代は『RADWIMPS 3 〜無人島に持っていき忘れた一枚〜』から『RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜 』までを指す.歌詞の表現力が格段に上がり,声も大人の雰囲気を纏い始める,ある種激動の時代.この時代の象徴的な歌詞は以下の通り.

 

「さよなら」と一緒に教えて欲しかったよ

あの約束の破り方を 他の誰かの愛し方を

(me me she)

https://m.youtube.com/watch?v=-SZ7FJxPQoc

 

何を求めるでもなく 無理に意味を添えるでもなく

つまりは探しにゆこう 二人の最大公約数を

(最大公約数)

 

ほらね.さっきまで"やっぱオッパイは触りたいの(ヒキコモリロリン)"とか歌っていた人がこうなりました.まるで完全変態.因みにこの歌詞は完全に変態.

 

大人になった感が溢れ出ていると自分は思う.中高生がノリで書きました!的な歌詞の次に,そうした恋愛で酸いも甘いも経験して,どこか達観した雰囲気すら感じる.更には『最後の歌』や『ギミギミック』辺りで次の時代である"哲学"の萌芽もあるのかな,と.やはり激動.

 

第三章-生と死とは?愛とは?-

ここから一気にテーマは飛躍.アルバムタイトルも『RADWIMPS ○ 〜××××〜』という形式をとらなくなる.因みにこの時代は『アルトコロニーの定理』から『人間開花』,つまり現在に至るまで.更には楽器隊の実力の向上も見られる.『DARMA GRAND PRIX』や『おしゃかしゃま』のようなテクニカルな楽曲も増えてくる.さて,いつものいきましょう.

 

世界の終わりの その前の日に

生まれた赤子に それでも名前をつけるよ 僕は

(アイアンバイブル)

 

明日に希望を持った者だけに 絶望があるんだ

何かを信じた者だけに 裏切りがあるんだ

(億万笑者)

 

うん,大人.非常にオトナチック.初期から一気にここら辺まで飛ばして聴くと,声も歌詞も楽器隊の腕前も激変していて誰だお前状態.

 

illionの活動を通して日本語の美しさを改めて感じたらしく,英詞が明らかに減ってくるのも特徴だろうか.最新曲の『Mountain Top/Shape of Miracle』はもうillionとの違いが分からない感じになっていたけれど.

 

Mountain Top / Shape Of Miracle

Mountain Top / Shape Of Miracle

 

 

 

だからRADWIMPSの歌詞が音楽番組で紹介されると大抵『その哲学的な歌詞が魅力!』なんて言われているけれど,案外それって最近の話なんだよ,という.

 

 

 

よくYouTubeのコメント欄で「俺たちのRADWIMPSは変わっちまった」みたいなコメントを見るのだけれど,それは当たり前のこと.30前後のおじさんが,いつまでもコンドームとか歌うわけないでしょそりゃ.

 

寂しい気持ちは分かる.それはよく分かる.元々ロック好きには絶大な人気ではあったけれど,『君の名は。』で最早知らない人はいないレベルにまで昇華されて,遠くに行ってしまった感.でもね,最初からRADWIMPSは俺たちの近くにはいないから.純粋に彼らの飛躍を喜んであげたら,それで良いんだと思う. 

 

ざっと3つにRADWIMPSの歴史を分けて説明してきたわけだけれど,どの期間が優れていてこっちは劣っている,といった話をしたいわけではなくて.どの時期にもRADWIMPSの魅力がパンッパンに詰まっていると思っている.だから最近RADWIMPSを知ったよって人は是非,過去のアルバムを漁ってみるのも良いんじゃないかな.

 

それでは,また.ここまで読んでくれてありがとう.