放課後の教室棟

思うことを、ありのままに。まるで意のままに。

amazarashiが武道館に立つ日

音楽通の皆さんも、この情報には驚いたのでは。速報というにはあまりに遅過ぎるけれど、長年amazarashiのファンをやってきて、遂に彼等が武道館の日の丸の下、全身全霊で音を鳴らす日が来ると思うと興奮のあまりはてなブログのアプリを立ち上げないわけにはいかなかった。

 

これはもういつのライヴの話か覚えてはいないのだけれど、秋田ひろむがMCで「amazarashiは暗い、負け組の歌だって言われる」という話をしていた。そもそもamazarashiというバンド名の由来は、嘗てのインタビューでこう答えている。

日常、降りかかる悲しみや苦しみを雨に例えてつけました。僕らは雨曝しだが“それでも”というところを歌えたらなと思って。

つまりamazarashiのモットーは別に「暗い歌を作る」というものではない。確かにざっと聴くと、暗いなぁ...と感じる者も多いかもしれない。試しに幾つか歌詞を列挙してみると...

 

 

"僕が死のうと思ったのは あなたが綺麗に笑うから

死ぬことばかり考えてしまうのは きっと生きることに真面目すぎるから"

(僕が死のうと思ったのは)

 

"楽しけりゃ笑えばいいんだろ 悲しい時は泣いたらいいんだろ

虚しい時はどうすりゃいいの? 教えて 教えて"

(空っぽの空に潰される)

 

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"「人間嫌い」っていうより 「人間嫌われ」なのかもね

侮辱されて唇噛んで いつか見てろって涙ぐんで

消えてしまいたいのだ 消えてしまいたいのだ"

(ジュブナイル)

 

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ほら見ろ暗いじゃないか!陰鬱じゃないか!そんな言葉が飛んでくる音がする。でもね。amazarashiの歌詞に陰鬱の烙印を押すにはまだ早い。さっきインタビューの引用をしたけれど、それには「雨曝しだが"それでも"」とある。そういう人々は"それでも"の部分を理解出来ていない。

 

その証拠に、『僕が死のうと思ったのは』では、

"僕が死のうと思ったのは まだあなたに出会ってなかったから

あなたのような人が生まれた 世界を少し好きになったよ"

 

『空っぽの空に潰される』では、

"恒久的な欠落を 愛してこその幸福だ"

 

ジュブナイル』では、

"誇り高き少年少女 それでも曲げぬ自分の意志を

未だ枯れない表現欲と 無謀さを武器に駆ける浮世"

 

という風に、必ず救済がある。ただただ暗い歌詞を歌い紡ぐだけではなく、"それでも"の部分を歌う。そうでもなきゃ売れないでしょう。永遠に鬱々と歌い続けるバンドなんて誰が聴く?

 

そのamazarashiの救済の部分で救われた人間が一体何人いるのか、俺には計り知れないし、実際に俺もその一人だ。『ジュブナイル』で、『この街で生きている』で、『あんたへ』で、クソ喰らえな現実に立ち向かおうと何度奮い立ったことか。

 

現在大学一年生の俺が初めてamazarashiの音楽を聴いたのは、確か2013年4月10日リリースの『ねえママ あなたの言うとおり』の時だから、中学二年の頃.丁度厨二病全開だったから、恥ずかしながら「他とは違う音楽を聴いている俺カッコイイ」要素が全く無かったかと言われたら自信はない。けれど、嫌いだった人が多く、教室で昨夜のツイートを読み上げられたり、LINEいじめに加担したと嫌疑をかけられ教師に物凄い剣幕で怒鳴られたり、ただでさえ不安定な思春期真っ盛りにいた俺を何度もどん底から引き上げてくれた。

 

他の好きなアーティストとしてサカナクションUNISON SQUARE GARDENがあるけれど、そういったバンドに対する「好き」とは重みが違う。そういう人、自分以外にも結構いるのでは?

 

そうさせるのはやはり秋田ひろむが書く歌詞であり、人生をかけて絞り出すように歌う彼の歌声である。商業音楽に飽和し、「会いたい」ばかりのラブソングが宗教のように蔓延る世の中で、amazarashiが存在していること。それだけで価値があると思う。

 

 そんなamazarashiが、武道館でライヴをする。それがどれだけ素晴らしいことか。今からおよそ50年前、The Beatlesが立ったあの舞台に今度はamazarashiが立つ。

 

もう好きなアーティストでamazarashiをあげても、誰も負け組だなんて、暗いだなんて言わない。逆に言ってやれば良い。「武道館で演奏したアーティストを負け組だって?」と。

 

数年前、RADWIMPS野田洋次郎がライヴのMCで「(ファンの皆が)誇りを持って、恥ずかしいと思わずに、RADWIMPSが好きだと、そういえるバンドであり続けたい」と言っていたことを思い出すけれど、amazarashiも間違いなくそんなバンドになってくれた。東京喰種のテーマソングや、DyDoのCMソングに起用されるなど活躍が止まらないけれど、きっとこれからもっともっと大きくなって、いつまでも我々ファンを驚かし続けてくれるんだろう。

 

最後に、今だからこそ心に響くamazarashiの歌詞を一つ紹介してお別れにしよう。

 

"歌うなと言われた歌を歌う 話すなと言われた言葉を叫ぶ

燃やすほどの情熱もないと いつか流したあの敗北の涙を 終わってたまるかと睨んだ朝日に

破れかぶれに振り下ろした苛立ちの衝動を 希望と呼ばずに何と呼ぶというのか"

(ワードプロセッサー)

 

おめでとうamazarashi。おめでとう秋田ひろむ、そして豊川真奈美。チケットがとれるかは分からないけれど、きっとあの日の丸の下、秋田ひろむの魂の叫びを、聴きに行きたい。武道館で鳴り響くamazarashiの演奏を、この身体で受け止めに行きたい。素直にそう思います。

 

 6/6に、amazarashiのニューDVD、『理論武装解除』が発売に。トレイラーのURLも下に貼っておきます。アコースティックライヴの様子を録画したものだけれど、秋田ひろむの、最早CD音源よりも上手で味のある歌声に、きっとあなたも胸を打たれるはず。

 

これの購入者特典として、来たる武道館ライヴの先行チケット応募券が封入されるそうなので、DVDということもあって若干高めであるけれど、是非共に、彼らの歴史的舞台を目撃しに行こうではないか。

 

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もう吃驚と感動のあまり、この感情を文章化出来るのか不安だったけれど、思い切ってぶわーっと書いてみました。拙文申し訳ない。いつも読んでくれてありがとうね。