放課後の教室棟

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【ライブレポ】植田真梨恵がまた伝説を創った一夜について

どうも、ご無沙汰しております(n回目)。

 

昨日漸く民法総則Ⅰをもって大学のテスト期間が終わり、提出物も一通り出して一段落。愈々長過ぎる夏休みが始まるというところで、学校帰りいつもの道を反対に進み、西新宿に直行したわけです。

 

向かうべくはそう、新宿ReNY。昨日は植田真梨恵のインディーズデビュー10周年の記念ライブ、loadSTARが開催されたので。私は4月にこのブログでも植田真梨恵について特集したこともあり、「一番好きなアーティスト」と公言してきた。それは勿論今も変わらず。

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しかしながら一番好きだと言っておいて、ライブに参加したのは昨日が初めて。一応地元新潟にもツアーで一度だけ来たことはあるのだけれど、それが丁度大学入試と被って、入れ違うようにして自分は上京してしまったという。笑

 

というわけで、アニバーサリーなライブであることも相俟って、気合十分にReNYに乗り込み、ラバーバンド、タオル、Tシャツ等々をしっかり手に入れて、いざ入場。開場1時間前くらいに行ったけれど、グッズ待ちも入場待ちもそれぞれ20分くらいだったかな。参考までに。
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入ってみると、割とオーディエンスの平均年齢が高いことに気付く。もしかして18歳って最年少クラスなんじゃないかってそのくらい。だからこれを今読んでいるご年配のあなた(いるか知らんけど)!年齢は全く障壁になりませんよ!
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さて、一応満遍なくレポートしようということで外側から攻めてみた。次段から、ライブ本編のお話をしていこうと思うよ。

 

今回は王道バンド編成。「いっせーのーで」という名前のサポートメンバーと共に、インディーズ時代の楽曲のみのセットリストで2時間半歌うというコンセプト。

 

一曲目はインディーズ時代を代表する一曲、『未完成品』。読み方はスケッチ―。これはYouTubeにMVも上がっているので是非。

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これはインディーズ3rdアルバム『葬るリキッドルーム』という、一体恵比寿に何の恨みがあるんだというタイトルのものに収録されている。この曲は彼女の長いインディーズ活動期の象徴とも捉えられると思っていて。この一節なんか特に。

 

才能無いってわかっても、これだって言い切れなくても

探してる居場所 暗闇の中で

 

勿論俺は植田真梨恵には類稀なる才能があると思っている。そうでなきゃ他と区別して彼女の音楽を好きになる理由がないからね。しかしなかなか「売れ線」に上ることが出来ずに、「このままで良いんだろうか」なんて考えだす時期だと思うんだよね、当時19歳の植田真梨恵、3枚目のミニアルバム。でも、それでも私は自分の信じた音楽を鳴らすんだ、信じた歌を歌うんだ、そんな覚悟が感じられる名曲。大好き。

 

全然次の話題に行けないのだけれど、もう少し付き合ってね。俺が思うに植田真梨恵のインディーズ時代の楽曲特有の魅力、それは当時の感情が極めてダイレクトに伝わってくるということ。具体的には、例えば『飛び込め』と『変革の気、蜂蜜の夕陽』なら...

 

こわいなぁ終わりは見えないが

ちいさなワタシ、ヒトリ飛び込む、とびこむ 

 

 サヨナラ マタイツカアオウ

甘い少女の匂いで包まれてる もう帰らない

世界は僕が救い上げる

 

勿論メジャーデビュー後の楽曲にも十分当てはまるけれど、15歳で単身福岡から大阪に飛び、先行きの見えない不安の中でコンスタントに楽曲を作り続けた彼女の、現状に満足せず、常に前に進み続けるという覚悟。そのようなものがひしひしと感じられて堪らないのです。

 

さて、こんなに話を逸らすライブレポ、論外って言われてしまいそうだ。笑

本編に戻ると、更にそこからも怒濤のキラーチューン揃い。『きえるみたい』『ハルシネーション』『センチメンタリズム』と、それぞれインディーズ時代全4作の各アルバムのいわば中心的楽曲を立て続けに演奏。『センチメンタリズム』の「胸の音を聞きますからね 着ているものをたくし上げて」で腹チラする真梨恵さんを見られた前列の各位、ずるい(私欲)。

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そして、ベース麻井寛史のコーラスと綺麗に声を重ね、「願いを叶えるよ」と語りかける『ミルキー』、快活で楽し気なメロディーで会場を和やかな雰囲気に包む『G』、更に意外や意外、中華風の独特なイントロで歌い出したのは『中華街へ行きましょう』。俺これ裏曲というか、あまりライブなんかじゃやらないものかと思っていたよ。大阪編ではやらなかったようなので、レア感あるかも?

 

アルバムを1st『退屈なコッペリア』まで遡って、次に歌ったのは『カーテンの刺繍』。俺これ、ずっと朝のアラームにしているんだよね。西村広文の奏でるイントロのピアノの音が心地よくて、とても良い気分で朝を迎えられるので皆さんも是非。

 

さあここからオーディエンス泣かせのゾーン。ステージは暗転、静かなピアノの音から始まった『優しい悪魔』→『愛と熱、溶解』。俺は前者、歌い出しからもう鳥肌が止まらなくて。その儚くも力強い、二項対立的な要素すら一緒くたにして包み込んでしまう歌声のキャパシティに、俺までも飲み込まれてしまったのかもしれない。1番ではファルセットで歌ったサビの高音部を、2番では張り上げて歌うのだけれど、もうその迫力にやられた。滲む視界。一瞬たりとも見逃したくないのに、と目を見張ったけれど、無為だった。映像じゃイマイチ伝わらないけれど、これで追体験してもらえたら。

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以上の泣かせゾーンから一転し、今度は車谷啓介の爆発的なスネアの音と、目まぐるしく色を変える照明に照らされて、クールな雰囲気で『壊して』『旋回呪文』とけしかけていく。『旋回呪文』では植田真梨恵の声にエフェクトをかけて、これまでの高く鋭い歌声とはうって変わって、少しくぐもったような声に。そのエフェクトが弱くなっていき、「あーーー」とロングトーンを連発するところ!圧巻。長い長いトンネルの向こうに雪国の美しい銀世界が広がっていた時のような。分からない?味わいたければ1月の関越自動車道を関東側から走り抜けてみてくれ。

 

か・ら・の!これまたインディーズ時代の代表的楽曲、ファンからも絶大な人気を誇る『メリーゴーランド』。西村広文のピアノの切なげな旋律に乗って、「降りる もうこんなメリーゴーランド さようなら、バイバイ」という印象的なフレーズから始まる一曲。その部分を歌い上げ、車谷啓介がスネアを2回叩いて一気にBPMが上がるところ、最高にノれて何てライブに映えるんだとね。

 

ライブ中盤を締めくくるのは『飛び込め』。これは上述した通り、インディーズ時代の植田真梨恵の覚悟のようなものを感じる一曲。「誕生日が少しずつ近づいてゆくけれど 昔のようなあこがれには近づいていない」って歌詞で、実際に明日誕生日を迎える俺は色々考えちゃったよ。「あぁ、近づけてないなぁ」って。笑

 

再びステージは暗転。次に照明が点った時にはMCの時間。要約すると「私は私の率直な気持ちを歌おうと努めてきた。偽りの歌詞で皆さんの前には立てないと思っていた。でも考え過ぎて何も曲が作れなくなってしまった時期が1年くらいあった。そんな中、『貴女らしくありのままに歌詞を書けば良い』と言われて漸く完成した歌」といった内容から「不安で不安で...」と始まったのが言わずと知れた代表曲、『心と体』。

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MCの通り、アルバム『センチメンタルなリズム』から3枚組シングル『心/S/サ』までは本当に1年ブランクがあるから、相当考え抜いた曲なんだろうなあと。凄いよねえ、この曲。音源の時点でも既にド迫力なのに、生で見たらもう食われるんじゃないかと、そんな鬼気迫るものを感じた。ラスサビ「はあーはあ 君と繋いだこの指に流れてるよ くちづけしよう 僕は君を 信じてる」までもう一気に駆け抜ける。そのテンポ感、速いBPM、多分テーマに焦燥感的なものもあったのだろうけれど、まさにそれだよね。

 

次はその流れで『S・O・S』。唯一サビが全英語詞という。2番の「笑って?」の可愛さ、そしてそれに歓声を上げるオーディエンス、面白かった。この曲は楽器隊が活き活きとしていて良いよね。鶴沢夢人に替わった北田慧、間奏のギターソロを滅茶苦茶気持ち良さそうに弾いていたのが印象的。

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と、ここまできたら勘の良い皆さんは「次は『サファイア!』なんじゃないか」と。そう思うでしょう。ところが再び静かな雰囲気に戻り、『100LIFE』→『コンセントカー』で本編終了。「素敵な朝日と寝息が静かな涙を誘う 君は余裕で頷くけど 解らないくせに 伝わらないくせに」って歌詞が本当に好きなの。「午前3時の人波を駆ける細いタヰヤ こんな時間でも点滅じゃない信号が きっと どうかしているんだ」って歌い出しから当時18歳の彼女が、思い悩んで深夜に街に繰り出して、孤独と創作の日々に向き合っているような、これもまた堅い覚悟を垣間見ることが出来る。

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不揃いな手拍子、アンコールでステージに舞い戻ったのは植田真梨恵一人。アコースティックギター一本で歌い始めたのは『夜風』。どことなく『コンセントカー』と世界観が繋がっているような気もする。「何も考えられない今は たった少しでも きっと何か変えてみないと」「走り去ろうとしても ついてくるのが過去」こんな歌詞を10周年記念のライブでやるって少し意味深だよね。10年間の歴史を背負って、次の10年を見据えた船出の時。そんな暗示に思えてならない。無論俺は15周年記念も20周年記念もお祝いしに行くつもりだから、ライブ会場で会いましょう。その頃は武道館かもしれない、幕張メッセかもしれない。人生は思いがけないことの繰り返し、何が起こるか分からないから、期待は膨らんでいくばかり。

 

そして「いっせーのーで」のメンバーも入場して演奏したのは『光蜜』。これ、読み方はミツね。その後のメンバー紹介、下手したらここが一番盛り上がっていたかも?笑

皆やる気のないソロ→真梨恵さん「も゛っ゛と゛や゛っ゛て゛よ゛お゛」→各パートガチ演奏→真梨恵さん「カ゛ッ゛コ゛い゛い゛」のテンプレ化したやり取り、分かっていても笑ってしまう。歌い始めると目つきがキリッとして格好良いのに、こういうお茶目なところもあって、人間としても好き。ね。

 

さあ最後!この時点で4228字書いている!頭おかしくなりそう!アンコール最後の一曲は定番の『変革の気、蜂蜜の夕陽』。これはもう最後のワンフレーズでしょ。もうそれに尽きる。「僕が救い上げる」のところ。ロングトーンの伸びが半端じゃない。ここも鳥肌ポイントだった。ぞわぞわしたよあまりの感動で。「溢れ出しそうさ今にも」って溢れ出しそうなのはこっちの涙や感動だよって話。

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というわけで、長々と書いてきたライブレポ(最早この単語の意味から再考しなければならないかもしれないが)ももう終わり。俺は今迄沢山のライブに行ってきた。凛として時雨SILENT SIRENRADWIMPSBase Ball Bear、[ALEXANDROS]、WOMCADOLEなどなど。でも昨夜のあの会場にいてしまったせいで、もう植田真梨恵じゃなきゃ満足出来ない体になっているかもしれない。それほどまでに感動、衝撃、興奮、色々綯交ぜになった新たな感情に襲われていた。未だに新譜が出る度に物凄い期待をかけてタワーレコードに行って、しかもその期待を唯一ただ一度も裏切っていない植田真梨恵、まさかライブの最高記録まで塗り替えてくるとはね。

 

きっと昨夜の2時間半、俺の中では伝説の2時間半として記憶されるのだろうと思う。もうこれを超えるのは植田真梨恵自身以外有り得ないから。この伝説の一夜の思い出を、お守りのようにポッケに入れて、時々思い出したかのように取り出して人生の糧にする、そんな楽しみが増えました。

 

次は、仮に当選すれば11月4日、東京はクラブeXで開催される、植田真梨恵たったひとりのワンマンライブ vol.3 "good-bye stereotype"。きっとまた彼女は俺の中の最大級を更新するんだろうなあと期待して。これをお読みの皆さんとも会えることを心待ちにしています。では。